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マンガ実写化”海猿”ニセモノ騒動など原作者が告白果たして事実なのか?

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先日の「セクシー田中さん 原作者死亡」事件を受けて、実写化に対する意見を多くの作家さんがネットに上げています。

そんな中で、「海猿」「ブラックジャックによろしく」などで知られる漫画家の佐藤秀峰さんが、自身のnoteに「死ぬほど嫌でした」と題した文章を投稿しました。

マンガの実写化というのは、原作者にとってどんな気持ちで受け入れているものなのでしょ

この記事はこんなことを知りたい人におすすめ!

  • マンガ実写化は原作者にとって死ぬほど嫌といわせるものなか?
  • マンガ実写化は原作者を疲弊させてしまうのは本当か?

“海猿”原作者佐藤秀峰さんが明かす実写化契約の実態

そんな作品の好調さを尻目に、今回佐藤秀峰さんは『海猿』の映像化に際して、自分の意思が尊重されなかったと告白しています。

「海猿」は映像化へ向けて多くの企画書が届き、「詳しい話は聞かされず、ある日映画化が決まっていました」

漫画家と出版社は「著作権管理委託契約」を結び、出版社が作品の運用を決める。契約書には「都度都度、漫画家に報告し許諾を取る」と書かれていたが、それは守られず「すでに企画が進んでいることを理由に、映像化の契約書に判を押すことを要求されました」

佐藤秀峰さんは「嫌だった」が映像化=名誉なことだと固定観念があったために了承されたそうです。

あゆむ
あゆむ

マンガが売れていて人気だから実写化へ!という話がくるんだよね

「原作使用料は確か200万円弱」だったということですが、これは正直安すぎませんか。

友犬A
友犬A

安すぎるぅぅ…!!

 映像関係者に会えず、脚本も見たことがない状況に「作品が自分の手から奪われていく感覚がありました」。それでも「『漫画と映像は全くの別物である』と考えました。そうしないと心が壊れてしまいます」

完成した映画は「僕が漫画で描きたかったこととはまったく違いました」と納得いかない出来だったとのことですが、これに関してはやはり原作を実写化させた場合一番の問題点なのでしょうね。

そして、出版社とテレビ局は「映像化で一儲けしたい」という利害が一致していることや、両者が原作者を蚊帳の外に置いて企画の成功のために動くというのも、もはやあるあるなのかもしれません。

あゆむ
あゆむ

まぁ、そもそも何事もお金儲けのためにやることだろうけど…

しかしその後、いったんは和解という方向に向かったようなのですが…

そして2006年に映画第2弾が公開された頃には「『海猿』の原作者」を名乗る人物が現れる事態に。映画は2012年の第4弾まで作られてヒットしたが「もう無理だな」と限界に達し、次の契約更新にはNOを突き付けたという。

 

あゆむ
あゆむ

これには驚き!原作者を名乗るニセモノが現れたってどゆこと??

ニセモノ登場により問題が複雑に

…映画第2弾が公開になった頃でしょうか。海猿 の原作者が現れました。海猿 の原作者は僕なので、どういうことか分からないかもしれません。とにかく海猿の原作者を名乗る人物が現れ、「映画次回作の脚本はオレが書く」と言い出したのです うわマジかよ これ😵‍💫 note.com/shuho_sato/n/n…

この、佐藤秀峰さんのnoteの投稿は、かなりみなさん動揺しているようですが、もともとの漫画ファンの中ではすでに察している人物がいたみたいです。

絵を描く人とストーリーを考える人が別々にいて、一つの漫画を制作することもありまが、海猿に関してはどうなんでしょう。

佐藤秀峰さんと小森洋一さんとの間にある溝が、こうした創作マンガによってあらわされているのを見ると、この溝がだいぶ深いことがわかりますね。

まさかとは思うが小森陽一のことじゃなかろうな>原作者と名乗る人物

小森陽一のことかー> 「本当の原作者はオレだ!」

※小森洋一さん

小森 陽一(こもり よういち)Youichi Komori
1967年5月4日生まれ。55歳。2008年7月18日には、広く海の仕事を知らしめた功績により海洋立国推進功労者表彰(内閣総理大臣表彰)を受賞。
2019年春より母校の大阪芸術大学にて客員教授に就任。
福岡市在住。

今回の件について、今のところ小森さんからコメントは発信されていません。

 

そしてこの当時、佐藤秀峰さんのつぶやきはこんなかんじでした。

なんかねー。 僕は「海猿」の原作者なんですけど、映画の大ヒットの後、「本当の原作者はオレだ!」という人が現れてしまったんですよ。

でも、映画化の度に、こうも面倒なことが起こるんじゃ、本業の漫画が描けなくなってしまうので(実際、その対応が理由で休載もしてるのです…。)、「もう映画化はいいや」と思いました。

制作サイドとの契約内容や対応への不満と併せて起こった、この「原作者はおれだ」事件が拍車をかけて、海猿への情熱がそがれてしまったのかもしれませんね。

海猿について

海上保安官である仙崎大輔を主人公として、海難救助を中心とした海上保安官の活躍を描いています。1999年から2001年にかけて小学館『週刊ヤングサンデー』に連載され、2014年12月時点で販売累計部数は500万部を突破しているマンガです。

メディア化は大ヒット

『海猿』はテレビドラマや映画と、何度も映像化された人気作。

特に映画は4作が作られ、興行収入の総額が200億円を超えるなど、大ヒットを記録しました。

豪華な俳優陣

また、起用した俳優陣にも人気が集まり、「かっこいい」と若い男女の称賛の声もあって盛り上がり、海猿の実写化は順風満帆だったと思います。

 

主役を務めた伊藤英明さんのコメント

原作者の佐藤秀峰さんの今回のコメントを受けて、海猿シリーズで主役を務めた伊藤英明さんから、インスタでこのような発信がありました。

 

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Hideaki Ito / 伊藤英明(@thehideakiito)がシェアした投稿

 

 

『海猿』は僕にとって一生の財産です。いまだにありがたいことに『海猿』が大好きでした、と声を掛けて下さる方、手紙を下さる方、インスタグラムにメッセージを下さる方が沢山いらっしゃいます。
約20年前、現場に出向いて下さり佐藤先生に頂いた原画を今も大切にしています。撮影に携わった全員で過ごした時間も作品も自分の宝物です。

これに対して、佐藤秀峰さんは伊藤英明さんとの対面時に受けた印象を、今回こんな風に明かしています。

「プロデューサーが主演俳優を紹介すると言うので挨拶に行きました。撮影前だったらしく、その俳優はピリピリしていました。プロデューサーが話しかけると『原作者? しゃべんなきゃダメ!?』と吐き捨てました。嫌なヤツだと思いました。」

あゆむ
あゆむ

それぞれの立場があるから、一概に「嫌な奴」判定もどうかと…

友犬A
友犬A

撮影前の現場で挨拶って…プロデューサーも配慮に欠けるよね。

まとめ

マンガ実写化における、原作者と制作サイドとの問題が浮き彫りとなっている問題で、今回”海猿”原作者佐藤秀峰さんが、自身のnoteに書き込んだ内容について検証してみました。

漫画家さんとしては原作は我が子同然。

それがひとたび、メディア化されると全く別物に変化てしまうことへの嘆きは、原作者さん側が最も残念と感じていることだとわかりました。

今回の海猿は、大ヒットを記録した経緯からみても、視聴者にとってまた再放送や続編が見たい作品であるにもかかわらず、それが二度と叶わない状況になってしまったのはとても残念なことです。

マンガ実写化へのハードルは、単にビジュアルの表現にとどまらない、もっと奥深い問題が潜んでいることが、改めてわかりましたね。

繊細な作家さんだと、やはり心を病んでしまうくらい厳しい状況だと言えるかもしれません。

【追記】伊藤英明「2005年に海猿作者にサインもらった」?

作者「会ったのは2011年の一度きり」?

 

“イラストに書かれた日付を見ると2005年となっています。僕が撮影現場を訪れたのは2012年(もしくは2011年?)の一度きりです。2005年に伊藤さんが会ったという「佐藤先生」とは、一体誰だったのでしょうか” 🤔 l 犀の角|佐藤秀峰 – https://t.co/sLz6alGsdz

— Anal Shimarazu(アナルシマラズ) (@shimarazu) Feb 10, 2024

この問題、闇が深いんですね…

コメント

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