社会問題

スマートグラスってなに?「世界中でカンニングは常識」事例と対策

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今年2月に実施された早稲田大(東京都新宿区)の一般入試で、試験問題が眼鏡型の電子機器「スマートグラス」で撮影され、試験時間中にSNSで流出していたことがわかり、波紋が広がっています。

スマートグラスとは 、メガネのように取り付けることで、目の前に現れた画面で映像コンテンツを楽しんだり、移動中に音楽を聞いたりできる次世代のウェアラブル機器です。
スマートグラスでは、視界を確保したまま両手を自由に動かせるため、動画、写真、音楽、メール、文書などのデジタルデータの閲覧・視聴や音声・動画通話、録音やカメラによる動画・写真の撮影、翻訳、センサーによる自身の健康管理などのマルチタスクが可能です。

ウェアブルデバイスとは、身体に装着して使用する電子機器の総称です。代表的な例には、スマートウォッチやフィットネストラッカー、スマートグラスなどがあります。これらのデバイスは、日常生活や仕事、健康管理などで活用されています。

 

スマートグラスの仕組みとカンニングする方法

スマートグラスは、眼鏡型のウェアラブルデバイスです。

レンズ部分にディスプレイが内蔵されており、情報を表示したり、音声で指示を出したり、写真や動画を撮影することができます。

一般的な眼鏡と見た目が似ているため、気づかれにくいのも特徴です。

それでは、スマートグラスが実際に「カンニングに使えるのか」について、その仕組みなどとあわせて解説していきたいと思います。

技術的な仕組み

スマートグラスは以下のような方法でカンニングに利用される可能性があります。

カンニングする方法

  • ディスプレイによる情報表示眼鏡のレンズ部分にディスプレイが組み込まれており、ここに試験内容の答えやヒントを表示させることができます。
  • カメラとリアルタイム通信カメラを使って試験問題を撮影し、それを外部の協力者にリアルタイムで送信することによって協力者が答えを返答しカンニングを行います。
  • 音声アシスタントイヤホンやスピーカーを通じて、音声で答えを聞くことができるため、スマートグラスに内蔵されたマイクやスピーカーを使用することで、外部からの情報を受け取ります。

つまり、カメラ機能を用いて試験問題を撮影し、その画像をリアルタイムで外部の協力者に送信します。

協力者はその問題を見て答えをスマートグラスを装着した人に返送し、ディスプレイや音声で答えを伝えることができます。

スマートグラスでカンニングされないための対策

過去にいくつかの試験で、スマートグラスを使用してカンニングが行われた例があります。

例えば、海外の大学入試でスマートグラスを使用したカンニングが発覚し、大きな問題となったことがあります。

以下で、スマートグラスを使用したカンニング対策と、実際に海外であったスマートグラスを使用したカンニング事例についてご紹介します。

 

カンニング対策

  • 電子機器の持ち込み禁止:試験会場にスマートグラスなどの電子機器を持ち込むことを禁止します。これにより、カンニングの手段を物理的に排除します
  • 電波遮断:試験会場内での通信を遮断する装置を設置し、外部との通信を不可能にします。これにより、リアルタイムでの情報送信や受信を防ぎます。

電波遮断装置(ジャミングデバイス)を使用する一例
機械名:Jammer Pro 10(ジャマー プロ 10)
Jammer Pro 10は、さまざまな周波数帯の通信を遮断するために設計された高性能な電波遮断装置です。主に試験会場、会議室、劇場などで使用され、不正な通信を防止するために利用されます。Jammer Pro 10を使用することで、試験会場内の携帯電話やスマートグラスなどの通信デバイスが機能しなくなります。これにより、外部の協力者と連絡を取ることが不可能になり、カンニングを防止する効果があります。

世界のカンニング事例

実際に海外で発生したスマートグラスを使用したカンニングの事例を3つ紹介します。

インドの医学部入試試験

インドでは、医学部入試試験で行われました。

  1. 試験開始前:受験生は通常の眼鏡に見えるスマートグラスを装着して試験会場に入りました。
  2. 問題の撮影:試験が始まると、スマートグラスに内蔵された小型カメラを使って試験問題を撮影しました。
  3. リアルタイム送信:撮影された画像はリアルタイムで外部の協力者に送信されました。
  4. 回答の提供:外部の協力者は受信した問題を解き、その解答を受験生に送信しました。
  5. ディスプレイ表示:受験生はスマートグラスのディスプレイに表示された解答を見ながら解答用紙に記入しました。

韓国の大学入試試験

韓国では、試験監督官が厳しい大学入試中でもこうして行われました。

  1. 試験前の準備:受験生はスマートグラスに試験に関する情報を事前に保存していました。
  2. 試験中の使用:試験中、スマートグラスを使って保存された情報を参照しました。スマートグラスのディスプレイには、重要な公式や解答のヒントが表示されていました。
  3. 音声アシスタントの活用:さらに、スマートグラスに内蔵された音声アシスタントを使い、外部からの指示を受けることも試みました。
  4. 監視カメラに発覚:試験監督者は受験生の不自然な動きを監視カメラで発見し、スマートグラスを調査。

アメリカの国家資格試験

アメリカでは、専門的な知識を必要とする資格試験で行われました。

  1. 試験会場への持ち込み:受験生は通常の眼鏡に見えるスマートグラスを装着して試験会場に入りました。スマートグラスは高性能で、一見してカンニング用のデバイスとは見えませんでした。
  2. 問題の撮影と送信:試験中、スマートグラスを使って問題を撮影し、その画像を外部の専門家に送信しました。
  3. リアルタイムでの解答取得:外部の専門家は問題を解き、解答をリアルタイムで受験生に送り返しました。受験生はスマートグラスのディスプレイや音声で解答を確認しました。
  4. 不自然な動作で発覚:試験監督者が受験生の不自然な動作に気づき、詳しく調査した結果、スマートグラスを用いたカンニングが明らかになりました。

これらの事例から、スマートグラスを用いたカンニングは技術的に可能であり、実際に行われていることがわかります。

しかし、試験機関は様々な対策を講じており、カンニングを防ぐための取り組みを強化しています。

カンニングがバレれば、少なからずその後の人生に悪影響を及ぼします。

当たり前ですが、受験生はカンニングに頼らず自分の力で挑戦しましょうね。

 

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